端歩を突いて穴熊を牽制しつつ、居飛車・振り飛車の作戦決定を保留する指し方です。囲いを次の手順で組んでいきます。

「美濃囲い 1手目▲1六歩」は左図のとおりです。最初に端歩を突くことで居飛車・振り飛車を明示せず、そのうえ先手が振り飛車で戦う場合は後手の穴熊を牽制することもできます。
長所
作戦決定を保留
居飛車穴熊を牽制
飛車を最初に振らないので、後手は先手の作戦をしぼることができません。先手が振り飛車で戦う場合は居飛車穴熊の牽制にもなり、管理人愛用の駒組みです。
参考:「端歩威圧作戦(ブログ)」
短所
自分が穴熊に囲いづらくなる
端歩を突いてしまうので、振り飛車側が穴熊に組みづらくなるという欠点はあります。美濃囲いに囲うなら得になる1手ですし、相穴熊では端歩を突き合う展開になることもあるので、それほど大きな損ではないです。

「美濃囲い 2手目▲6八飛」は左図のとおりです。端歩を突いた後に飛車を振って振り飛車を明示します。ここでは、居飛車を選ぶこともできたので、先に飛車を振るより手広いです。
長所
玉の移動経路を作る
飛車を動かしたことで、玉の移動経路が確保されました。
短所
とくになし

「美濃囲い 3手目▲3八銀」は左図のとおりです。端歩を突いて、続いて▲3八銀と上がりあくまで玉の移動は後回しにします。これは相手が穴熊を目指したときには玉を移動させる手を攻撃陣の整備に使い、居玉のままでの攻めを狙っているためです。相手が穴熊を放棄した場合には通常の美濃囲いに移行できる柔軟性も持っています。
長所
玉の移動を保留
玉の移動を後回しにして、▲3八銀と美濃囲いを城壁を先に作る藤井システムの格子となる1手です。相手が穴熊を目指すときは、居玉のままの攻めを狙います。
短所
後の2八への駒の打ち込みに注意
▲3八銀と早めに上がる形は2八への駒の利きがないので、ここに駒を打ちこまれる手は注意する必要があります。

「美濃囲い 4,5,6手目▲4八玉~▲3九玉~▲2八玉」は左図のとおりです。△7四歩など相手が急戦を狙ってきたときは5九玉のままでは戦えないので、通常の美濃囲いのように玉を移動させていきます。穴熊を放棄させたことでとりあえず振り飛車は十分です。
長所
玉を飛車からさらに遠ざける
飛車の近くは主戦場になりやすいので、玉はなるべく飛車から遠ざかるのが基本です。
短所
とくになし

「美濃囲い 7手目▲5八金左」は左図のとおりです。通常の美濃囲いを完成させ、急戦に対応できるようになりました。
美濃囲い完成形なので「美濃囲い」の長所・短所をご覧ください。